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ハワイと日本の不動産の販売方法の違い

ハワイは、日本だけでなく世界各地から観光客が訪れる有数のリゾート地。
海外長期滞在希望先国のランキングでも常に上位にランクインしている人気国です。年に何度もハワイを訪れる人、定年後の永住を考える人、投資のために購入したい人…その目的はさまざまですが、ハワイでの不動産購入を考える人も年々増えているようです。
ここでは、ハワイと日本の不動産販売方法の違いについて、詳しくご紹介していきます。
ハワイの不動産販売方法

ハワイで販売される不動産の情報は、ほとんどがMLS(Multiple Listing Service)というデータベースに掲載されています。「エージェント」と呼ばれる不動産業者は、同じ物件のデータを共有しているので、どのエージェントから購入しても、外国人であっても価格や条件は全く同じです。
日本にも同じように、レインズ(Real Estate Information Network System)と呼ばれるコンピュータ・ネットワーク・システムがあり、これは不動産流通標準情報システムの略称で国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営しています。レインズの会員間ではリアルタイムで情報交換が行われていますが、ハワイのMLSほどは浸透していないのが現状のようです。
一般的に、売り主と買い主の双方にエージェントを立て、2人のエージェントがそれぞれの代理として、顧客の意向に沿って売買を進めていきます。同一物件の場合、どのエージェントから購入しても価格や条件が同じなので、いかに顧客のニーズに応えられるエージェントと出会えるかどうかが重要になってきます。そのため、ハワイで良い不動産物件を手に入れるためには、経験が豊富で信頼のおける良いエージェントを選ぶことが大切です。
不動産エージェントについて
ハワイで不動産の購入を考えた時、まず何から始めたら良いのでしょうか。顧客の希望や条件を十分に理解し、経験や知識の豊富な信頼できるエージェントを探すことが、第一歩です。
ハワイの不動産エージェントは日本の不動産業者とは異なり、会社が物件を所有しているわけではありません。会社や事業所に所属しているエージェントでも、日本の不動産業者の営業マンのように会社から社員として報酬をもらって働くわけではなく、1件ごとの取引成立で報酬を得るという契約をしている人がほとんどのようです。
ハワイの不動産ライセンスについて
アメリカの不動産取引の「エージェント」とは、不動産ライセンスを保有している不動産業者のことを指します。
ハワイで営業を行う不動産業者は大きく4つに分類されていて、一般的に「不動産エージェント」と呼ばれていても保有しているライセンスが異なります。
ハワイの不動産業者の名刺には、(RA)(R)(S)(B)のどれかが明記されていて、4つのどのタイプかによって、そのエージェントがどのようなライセンスを保有しているかがわかるようになっています。どのライセンスを持っているのが良いかは一概には言えませんが、(R)や(B)のブローカーライセンス保有者の方が、不動産売買の経験が豊富な人が多いようです。ハワイでの不動産購入を検討する際には、どのライセンスを持った不動産エージェントなのかを事前に把握しておき、選ぶ際の基準にすると良いでしょう。
不動産セールスライセンス(Real Estate Sales License)
これは、アメリカの市民権または永住権の保有者で、ハワイ州不動産委員会が実施する不動産セールスライセンス試験に合格した人に与えられるライセンスです。
このライセンスさえあれば、不動産売買業務ができるわけではなく、不動産セールスライセンスを保有している不動産ブローカー(Principal Broker)が経営する会社や事業主に所属して、はじめて不動産エージェントとして業務に従事出来ます。
■リアルター アソシエート (RA) Realtor Associate
不動産セールスライセンスで不動産協会の会員のエージェント
■セールス (S) Salesperson
不動産セールスライセンスで不動産協会に所属していないエージェント
不動産ブローカー(Real Estate Broker License)
不動産セールスライセンス(Real Estate Sales License)を保有しており、不動産ブローカー(Principal Broker)に所属し継続して3年以上の実務経験を積んで、はじめて受験資格が与えられます。その上でハワイ州不動産委員会が実施する不動産ブローカーライセンス(Real Estate Broker License)に合格しなければなりません。
不動産事業免許(Real Estate Broker License)の中にも2種類のライセンスがあり、一つは「Brokerage License」で、このライセンスを持っていてれば独立して事業を営むことが出来ます。このライセンスを持たないブローカーは、独立して事業を展開することはできず、「Brokerage License」を掲げている会社や事業主に所属することになっています。また、独立せずに会社の中で仲介業務をしているエージェントをブローカーアソシエイト(Broker Associate)と呼んでいます。
■リアルター (R) Realtor
不動産ブローカーライセンスで不動産協会の会員のエージェント
■ブローカー (B) Broker
不動産ブローカーライセンスで不動産協会に所属していないエージェント